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ビットコインの新規発行の限度
ビットコインは採掘(マイニング)という手法で発行されます。
誰でも参加できるシステムである採掘により、成果で得られるビットコインを目指す人々のおかげで、多くのビットコインが新規発行されております
しかし、ビットコインには新規発行の限度があります。
そのため、ビットコインの採掘は永久に可能ではないのです。
ビットコインの発行量の限度
ビットコインの総量は2,100万BTCと決まっていて、その後は全くビットコインの新規発行はできません。
現在、ビットコインは10分ごとに採掘され新規発行して世に出回っております。
今のペースで新規発行が続くと、2140年でこの2,100万BTCに到達すると予想されており、その後は1BTCも採掘されることなく新規発行を終えます。
なぜこのような仕様にしたのかは明言されておりません。
ビットコインのシステムを考案したとされるSatoshi Nakamoto氏は表に出ている人ではありませんし、謎の人物なので今さら聞けるわけでもありません。
一つ言えるとすれば、通貨の流通量に上限を設けるということはインフレを抑制できるという効果を持っています。
ビットコインの発行量に限度があるということが分りましたが、ビットコイン自体が持つ価値はどうなるのでしょうか。
これから先は、ビットコインへの注目度もさらに上がることも影響して、ビットコインの価値はどんどん高くなっていくと予想されます。
しかし、採掘が終わってしまった後の価値はどうなっていくのでしょうか。
次からは、採掘が終わった後のビットコインの通貨としての信頼性が、どうなるのかという観点で進めていきます。
新規発行終了後のビットコインはどうなる?
採掘システムのおかげでビットコインは信頼性を保っています。
採掘には高性能PCが多数必要ですが、成果として新規発行されたビットコインを得られます。
そのため、多額の資金を投入してでも、ビットコインを求めて世界中の多くの人々が採掘をします。
となれば、採掘が終わってしまうとビットコイン自体が機能しなくなってしまうのでしょうか。
P2Pでビットコインは機能している
結論から言いますと、断定はできませんが、おそらくビットコインの機能自体は残ります。
ビットコインはP2Pを採用されており、インターネット環境下のパソコンにビットコインのソフトがインストールされていることで存続しています。
一元的に管理している期間があるわけではないので、インストールされたインターネット環境下のパソコンが複数台あれば、ビットコインは存続し続けます。
注意してほしいのは、ビットコイン自体は存続し続けるでしょうが、ビットコインが持つ価値は維持されるとは限らないということです。
円やドルなどと同じように、ビットコインの評価が下がればもちろんビットコインの価値が下がります。
仮に、新規発行終了後にビットコインの評価がガタ落ちしてしまったら、ビットコインを円やドルに換金することができなくなるケースも考えられます。
現実にこういった状況になっても、P2Pを採用した仮想通貨自体が衰退することはなく、ビットコインから別の仮想通貨にトレンドが移っていくでしょう。
というのも仮想通貨のシステムは非常に優秀だからです。
ビットコインは衰退するのか?
では、ビットコインは上記のように衰退していくのでしょうか?
実際には衰退しない可能性もあります。
それは、採掘によって手に入るビットコインは、新規発行されるものだけではないためです。
採掘で手に入れるビットコインは2通りあります。
- 採掘により新規発行されたビットコインを受け取る
- 送金リクエストにより発生した送金手数料を受け取る
ビットコインの送金には送金手数料があり、採掘者に支払われます。
現在は金額は送金者にゆだねられているので、少額で設定されることが多いですが、新規発行がなくなると採掘の報酬が送金手数料のみとなります。
つまり、新規発行が終わった後はこの送金手数料が唯一の報酬となりますので、重要となってきます。
ビットコインの将来
現在は新規発行による報酬額が高いので、この報酬のために高性能のコンピュータを使って採掘に参加している人々がいますが、新規発行がなくなれば、この人たちはビットコインから離れていくでしょう。
そうなっても、P2Pに参加するパソコンの余力を使ってビットコインは運営されていきます。
また、新規発行終了時には、P2Pに参加している人数が今よりも圧倒的に増えているかもしれません。
そうなれば合計の計算力が大きくなりますので、「51%攻撃」も簡単にはいかないとも考えられます。
さらに、送金手数料は今よりも高くなるかもしれません。
しかし、送金手数料で儲けるとまではいかないだろう、と言われています。
現状はビットコインの送金手数料は、銀行等による送金とは格段に安いので、それ以上にしてしまってビットコインのメリットがなくなってしまうことはないでしょう。