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FXのリスク管理に不可欠な注文方法
FXをしていると、テクニカル分析の研究をしたり、しっかりとニュースに気を配っていたとしても、為替レートが予想に反する変動を見せることがあります。
為替市場は24時間休みのないマーケットでもあるため、もしかしたら自分が寝ている間に状況が大きく変わる可能性もあるのです。
でも、必要以上に心配することはありません、FXではそうのような突発的なリスクに備えるための取引手法があるのです。
「利大損小」という格言のとおり、利益を増やすためには、損失を可能な限り小さく留めるために「リスク管理」が重要となります。
FXでの「リスク管理」として最低限行わなければならないのが「決済注文」の設定です。決済注文には「指値注文」と「逆指値注文」の2つがあります。
- 指値注文:あらかじめ確保したい利幅を設定し、その利幅に達したら決済
- 逆指値注文:あらかじめ許容できる損失幅を設定し、その損失幅に達したら決済
するものであり、設定した幅に到達したら「自動的に決済」するので
- 確実に利益を確保できる
- 確実に許容できる損失に限定できる
というメリットがあり、特に逆指値注文は、損失拡大を防ぐために必要不可欠なリスク管理方法になります。
「指値注文」「逆指値注文」の設定が不可欠な理由
FX相場は平静時でも自分が予想した通りに動かないときもあり、また、相場が急変し保有ポジションにとって大幅に不利となる場合もあり得ます。
そのようなレート変動にありながら、特に取引経験が浅い初心者は、もう少しすればレートが戻るのではないかと考えたり、もっと上がるのでは、これ以上はもう下がらないだろうと安易に考えてしまうことがあります。
そのような感情に支配されてしまうと、利益を確保、もしくは、損失を最小限に留めるための決済のタイミングを逃してしまう可能性があります。
また、為替市場はほとんど24時間休みなく動いていますが、ずっとパソコンの前に座って相場変動を追うわけにはいきませんし、寝ている間に損失が出てしまうリスクもあるのです。
そのため、利益を出し損なった、損失を拡大させてしまったということのないように、リスク管理の一環として「指値注文」と「逆指値注文」をしっかりと設定しつつリスク管理を行わなければなりません。
そこで、以下で、FXでの注文方法の種類とそれぞれについて解説いたします。
FXの注文方法の種類
FXでは、トレーダーのトレードスタイルとリスク管理に適した多くの注文方法が用意されており、最も基本的かつ欠かせない注文方法は以下の3つです。
- 成り行き注文
- 指値注文
- 逆指値(ストップ)注文
これら以外にも注文方法はありますが、上記以外の注文方法は指値注文や逆指値(ストップ)注文を土台に他の手法を組み合わせたものとなっているため、まず、指値注文と逆指値注文がどういった方法なのかを理解しておくべきです。
成り行き注文
FXで行われる成り行き注文とは、現在表示されている為替レートで購入したり売りたいという場合に行う注文方法です。
決済したいレートを設定・指定することなく、為替変動を見ながら注文・決済する方法です。
パソコン上のトレードツールに表示されている売りと買いのレートの値動きをチェックしつつ、決済注文をしないで売り買いのどちらかをクリックするだけで、注文・決済が確定します。
そして、たとえば、1ドルが115円50銭(買値)-115円55銭(売値)というレートが表示されている場合にドルを成り行きで買う注文を行うと、1ドルは115円55銭で購入でき、反対にドルを成り行きの売り注文をすれば、1ドル115円50銭で売れることになります。
成行注文のメリットは、何といっても取引のスピードが早くなることです。相手の希望価格そのままで売買することになるためすぐに取引が成立します。
指値注文
FXの指値注文は、値を指す注文のことであり、レートを指定・設定する注文方法です。
買いでも売りでも指定が可能であり、「xxx円で買います」「xxx円で売ります」と売買レートを指定・設定するのが指値注文です。
たとえば、米ドル/円が1ドル100円の時に成り行き注文でドルを買って、102円のドル高になると予想し、102円で売るという決済注文を出すのが指値注文です。
指値注文のメリットはエントリーしてからまだ上がるのでは(まだ下がるのでは)と迷ったり欲が出ても確実に決済して利益を確保していくには有効です。
指値注文のデメリットは、設定レートに達しないと決済できないことです。
逆指値注文
FXの注文方法には逆指値注文(ストップ注文)もあります。
逆指値注文がストップ注文とも呼ばれている理由は、損失拡大を「止める=ストップ」の意味からであり、損切りする場合に利用される注文方法です。
たとえば、レートが上がると予想して買い注文を出してから、レートが下がってしまい、損失が出そうなのを(拡大するのを)食い止めるために、あらかじめ売る決済注文を出すことが逆指値注文です。
逆指値注文では、たとえば、米ドル/円を110円時に購入し、その後上がらずに108円まで下がってしまった場合に、予め109円で売る設定をしていれば損失を1円に留めることができます。
このように、逆指値注文(ストップ注文)とは、損失の発生の防止・損失拡大の防止を目的としているためストップオーダーとも呼ばれています。
指逆指値(ストップ注文)は、上昇トレンドや下降トレンドの局面で、もしくはトレンドに入りそうな局面で、そのトレンドに乗れるように注文する場合に適している注文方法です。
そして、逆指値注文は、予想とは反対に相場が動いたとしても、損失拡大を防止・限定させることが可能なのでリスク管理手法として重要となっています。
また、逆指値注文は損失限定注文という意味でストップロスと呼ばれることもあります。反対に利益確定注文はテイクプロットと呼ばれます。
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