目次
初心者でも知っておくべき経済指標
経済指標とは
経済指標とは、以下の政府機関などが発表している「経済に関する統計」のことです。
- 各国の政府
- 各国の経済や財政関連の中央省庁(日本では、財務省、経済産業省、内閣府などが相当)
- 中央銀行(日本では日本銀行)
が発表している統計です。
経済指標は、為替相場に影響する
経済指標は、経済動向を把握するうえでの重要なバロメーターのひとつとであり、とりわけ、ファンダメンタルズ分析を行う上で最も重要視されています。
つまり、経済指標とは、各国の政府機関などが「現在、わが国の経済状況はこんな感じですよ」ということを発表しているものです。
為替相場は、常時、各国の景気や経済状況に敏感に反応しながら変動していますが、経済指標は、現在の経済状況を数値に表して発表されるので為替市場が大きく反応する傾向があります。
重要な経済指標の発表の前後は、多くの市場参加者が予想し、その予想に対する発表後の結果を受けて「前向き、または、後ろ向き」に評価されて為替レートが上下することになります。
特に経済指標の発表直前直後は、市場参加者のさまざまな思惑が交差するので、為替の動きが敏感に上下する傾向が強いです。
重要な経済指標はどれか?
膨大な数の経済指標が各国から発表されていますが、最初に必ず押さえておきたい経済指標といえば、
- 米国 雇用統計
- 米国 FOMC政策金利発表
- 米国 ISM製造業景況感指数
- 米国 小売売上高
といった経済指標には常に注目しておきましょう。
FXを行う上で押さえておくべき最重要~重要な経済指標は以下の通りです。
発表時期 | 経済指標名 | 重要度 | 平均変動幅 (pips) |
政策会合 決定日の3週間後 |
米・FOMC議事録公表 | ![]() |
11 |
年8回開催 | 米・FOMC政策金利 | ![]() |
32 |
毎月第1金曜日 | 米・非農業部門雇用者数 | ![]() |
29 |
毎月第1金曜日 | 米・失業率 | ![]() |
29 |
上記雇用統計の 2日前の水曜日 |
ADP民間雇用者数 | ![]() |
15 |
1・4・7・10月 各月21~30日 |
米・四半期GDP(速報値)(前期比年率) | ![]() |
16 |
毎月第3営業日 | 米・ISM非製造業景況指数 | ![]() |
22 |
毎月第1営業日 | 米・ISM製造業景況指数 | ![]() |
17 |
毎月上旬 | 米・製造業受注(前月比) | ![]() |
12 |
毎月10日前後 の金曜日 |
米・ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値) | ![]() |
10 |
毎月第3木曜日 | 米・フィラデルフィア連銀景況指数 | ![]() |
12 |
毎月15日 | 米・NY連銀製造業景気指数 | ![]() |
10 |
1・4・7・10月 各月21~30日 |
米・四半期コアPCE(速報値)(前期比) | ![]() |
16 |
毎月月末 | 米・PCEコア・デフレータ(前月比/前年比) | ![]() |
10 |
毎月15日前後 | 米・消費者物価指数(コア)(前月比/前年比) | ![]() |
14 |
毎月15日前後 | 米・生産者物価指数(前月比/前年比) | ![]() |
20 |
FX 経済指標発表前後の相場の特徴
経済指標は相場の動きを予測するうえで欠かせない情報です。しかしFX初心者にとっては、経済指標からFXの相場を予測することは用意ではありません。
そこでここでは、経済指標が発表される前後の相場の動きの特徴を解説します。
基本的に発表される経済指標の結果に対して為替相場が反応します。
- 発表された指標の結果が良いものであった場合、その国の通貨が買われる傾向
- 反対に指標結果が悪かった場合はその国の通貨は売られる傾向
があります。
経済指標の結果が良い場合は、その国の経済は安定していることを示し、この先もさらに通貨の価値が上がる可能性があるとの期待感からその国の通貨は買われる傾向があります。
反対に、経済指標の結果が悪い場合は、その国の先行きは不安定であるため、今後、通貨価値が下落する可能性があると判断されて通貨が売られる傾向があるのです。
インパクトの大きい経済指標が為替変動に強く影響する
また、発表日によっては、同時またはほぼ同時に、複数の経済指標が発表されることもあります。その場合はより重要度の高い指標の結果を優先して相場が動きます。
たとえば、同時に発表された経済指標のうちより重要な指標の結果が市場相場予想と大きく違っていた場合、その結果をベースにして相場は動きます。
さらに、重要な指標が市場の相場予想通りだったとしても、もう一方の指標が市場相場予想と大きく違う結果になっていた場合はその経済指標が優先される傾向にあります。つまり、よりインパクトのある結果になった指標を優先して相場は動くのです。
前回までの結果との対比で為替相場を予想すべき
経済指標をもとに相場を予想するには、今回の結果と今回の予想だけを見るのではなく、前回の結果にも注目すべきです。
たとえば、ある国の経済指標が相場予想よりも悪い結果になったとします。すると最初はその国の通貨が売られ始めます。
しかし、実は前月の経済指標があまりにも良い結果であったため、今回のが相対的に悪い結果に見えてしまっているだけで、実はそれほど悪いものではない場合があります。そのような場合は、今度は反対に相場が買いへと転換する傾向があります。
このように、その時点の指標だけでなく前回までの結果についても把握しておくことがより正確な相場予想を立てるために必要となるのです。
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