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投資初心者が知っておきたい差金決済取引とは
差金決済取引とは、現物での取引を行わずに、「買い(ロング)」と「売り(ショート)」の売買差額で決済を行う取引・金融商品です。
差金決済取引は英語でContract For Differenceといい、頭文字を取ってCFDとも呼ばれます。
外国為替をトレードするFXや、株式指数の日経225などもこの差金決済取引に含まれます。
差金決済取引の仕組み・流れ
実際の差金決済取引の大きな流れを説明します。
下図は、取引においての顧客(トレーダー)、証券会社(又は海外CFD業者)、国内外の取引所・提供金融機関の関係性と取引の流れを表した図です。
このような流れで取引が行われます。
なお、④「カバー取引」に関しては上述のとおり、相対取引の性質上、証券会社側に損失リスクが生まれる可能性があるため、そのリスク回避のために行われる取引です。
ですので、顧客(トレーダー)へのデメリット・リスクが出るものではありません。
差金決済取引の利益発生
では、差金決済取引によってどのように利益を生むことが出来るのでしょうか。
ここでは、上図での②~⑤に当たる「注文から決済」にかけての利益発生の仕組みを説明します。
差額(差金)での取引のため、取引開始時に買い注文なら買値より高い金額で売り、空売り注文なら売値より安い金額で買い戻すというのが基本です。
簡単に言ってしまえば、「安く買って高く売る」または「高く売って安く買い戻す」のどちらかで差額による利益を出します。
これに関しては、FXや日経平均(225)も同じ原理です。
では、図を用いて具体的にご説明していきます。
買い(ロング)ポジションから差金決済取引を始めた場合
買いの場合は、買値より高くなった場合に売ることで利益を生むことが出来ます。
この図の例では、10,000円で買っているので、10,000円以上に変動した際に利益が出ます。
反対に、10,000円を切った際には損失になってしまいます。
買い(ロング)=「安く買って、高く売る」
⇒10,000円で買って、11,000で売る(+1000円の差金利益)
どれだけ安値の時に買い注文を行えるかが利益を上げるポイントになります。
空売り(ショート)ポジションから差金決済取引を始めた場合
空売りの場合は、売値より安くなった場合に買い戻すことで利益を生むことが出来ます。
この図の例では、10,000円で空売りをしているので、10,000円以下に変動した際に利益が出ます。
反対に、10,000円を上回った際には損失になってしまいます。
空売り(ショート)=「高く売って、安く買い戻す」
⇒10,000円で売って9,000で買い戻す(+1000円の差金利益)
どれだけ高値の時に空売り注文を行えるかが利益を上げるポイントになります。