ビットコインのオンライン保管とオフライン保管
ビットコインをオンラインで保管するということは、例えばインターネット上の取引所で保管する方法やインターネット接続されているPCで保管するといった方法でビットコインを保管するということです。
ビットコインはインターネット環境、とりわけ取引所の活用で様々なサービスを受けることができますので、利便性が非常に高い一方で、ハッキング等によってビットコインの紛失リスクも持ち合わせています。
インターネット環境の下で管理する方法をホットストレージ、インターネット環境でない管理方法をコールドストレージといいます。
一般的にオンライン保管は外部からの攻撃にさらされるリスクがある分、オフライン保管の方がセキュリティ面で安心できます。
ではそのセキュリティの差はどれほどあるのか、実際の例を見ていきましょう。
flexcoin(フレックスコイン)の閉鎖
2014年3月3日ビットコイン取扱業者であるflexcoin(フレックスコイン)が閉鎖しました。
ハッキングによってビットコインを盗難されたためです。
flexcoinはカナダを拠点とする取引所で、当時は有名なビットコイン取引所でした。
盗難されたのは前日の2014年3月2日でした。
ビットコインはデータですので、データを盗まれる=ビットコインを盗まれるということになります。
ハッキングによってビットコインを盗まれたflexcoinはサービスを続けることが困難となったため、業務停止しました。
この事件を見ると、flexcoinは管理していたビットコインをすべて盗まれたように見えます。
しかし、実際はそうではありません。
実際に盗まれたビットコインはホットストレージ管理していた分にとどまっております。
コールドストレージに保管していたビットコインはハッキング攻撃は受けなかったので、顧客に返還されました。
コールドストレージへの攻撃は非常に難しいので、ハッカーはオンライン保管であるホットストレージを狙ったのでしょう。
flexcoinは、システムの安全性を高める努力を続けてきたが十分ではなかったようだ、というコメントを残しております。
ビットコイン業者ももちろん、ビットコインのセキュリティ面のリスクを理解はして、日々対策を練っていますが、それでも隙間をついてくるハッカーがいるのです。
ビットコインのセキュリティ
この事例から学ぶべきことはまず、オフライン保管とオンライン保管のセキュリティレベルの違いです。
インターネットに繋がっていないオフライン保管はやはり、セキュリティレベルが非常に高いことがわかります。
ハッカーでも手を付けることができないのです。
しかし、ビットコインはインターネット上で利用することでその価値を発揮できます。
盗まれるのを恐れて、使うごとにUSBメモリから読み取るような使い方をするぐらいなら現金を使うでしょう。
したがって、信頼できる業者を選ぶことが非常に重要になります。
ただし信頼できる業者かどうか、どう選べばいいか分からない方が多いかと思います。
そこで以下の二点は最低限確認して業者を選ぶことをおすすめします。
・セキュリティ面の向上を怠っていないか
・万が一、盗難された場合の対応はどうなのか
各社ホームページでセキュリティについて説明しています。
どの業者も独自でセキュリティ強化を実施していますので、比較して検討することをおすすめします。
オンライン保管のメリット
前述しましたが、オンライン保管、とりわけ取引所の利用には様々な恩恵を受けることが出来ます。
ビットコインの送金や支払いができますし、それに伴う送金手数料が極めて少額であったり、海外でも通貨交換なしで支払いができます。
ビットコイン自体のメリットも相まって、利便性が非常に高いです。
それに加えてビットコイントレードにも参加できます。
使える機能が制限された環境でビットコインを利用するくらいであれば、わざわざビットコインを始める必要がないのかもしれません。
大切なのは、セキュリティ面も十分に理解したうえで利用する側も対策をとることです。
セキュリティにおいて、信頼できる業者選びを行うこと。
そして、用途に応じてオンライン保管とオフライン保管を使い分けることが大切です。