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株式投資とFXを比較
投資の代表格である株式とFXにはどんな違いがあるのでしょうか?
どんな投資商品であってもトレードを始めるのには必要最低限の知識を身につける必要があり、株式投資とFXとでは投資対象や分析対象が大きく異なるため求められる知識などの違いを理解しなければなりません。
ここでは、株式投資とFXを比較するための主要なポイントを解説いたします。
株式投資 | FXトレード | |
投資対象 | 民間上場企業 | 各国の通貨 |
分析対象 | 約3,500社 | 主要なもので20~30通貨程度 |
必要な知識 | 個別企業と関連競合企業 各種業界など |
世界経済、各国の経済、各国の金融政策の動向 |
取引方法 | 現物取引(信用取引) | 信用取引(差金決済取引) |
売買方法 | 買いのみ | 買い/売り |
レバレッジ最大倍率 | 3.3倍(信用取引) | ・国内FX:25倍 ・海外FX:平均400倍前後 |
最低資金(必要証拠金) | 数万円程度 | ・国内FX:数千円~ ・海外FX:数百円~ |
取引の時間帯 | 平日9:00~15:00 | 平日24時間 |
売買差益以外の収益 | 配当金、株主優待券 | スワップ金利(スワップポイント) |
株式とFX 投資対象で比較
株式は投資銘柄の企業が倒産すると紙切れになるリスクがありますが、FXの投資対象は各国の通貨であり国がなくなるリスクはゼロと言っても過言ではありません。
株式とFX 分析対象で比較
上場約3,500社の中から個別企業を抽出するのには、多数の企業を比較し分析する必要があり手間暇がかかります。一方、FXでは投資対象の通貨数が20~30程度に限定されているので、その中からトレードする通貨を選択するのは楽です。
株式とFX 必要な知識で比較
株式では各銘柄の企業業績、将来の収益性の分析、取り巻く業界環境や競合企業との比較などが求められます。一方、FXでは米国などの主要国の代表的な経済指標や株式相場とFX相場の相関性などの決められたポイントを押さえる程度でもトレードが可能です。
株式とFX レバレッジで比較
株式のレバレッジは最大3.3倍ですが、FXでは国内FXのレバレッジ最大25倍、海外FXは平均レバレッジ倍率は400倍なので必要証拠金を少額にできるメリットがあります。
株式とFX 最低資金(売買単位、必要証拠金)で比較
株式の売買単位は、例えば東京証券取引所では100株に統一されています。例えば、1株当たり1,000円の銘柄では、1,000円 × 100株 = 売買金額10万円、レバレッジ最大3.3倍の場合の必要証拠金は約3万円となります。
一方、FXの最低取引単位は1,000通貨であり、例えばドル/円110円ならば、110円 × 1,000 = 売買金額11万円と株式と大差はありませんが。レバレッジ100倍を用いた場合は必要証拠金は1,100円となります。海外FXではもっと高いレバレッジを用いることが可能で、国内FXのレバレッジは最大25倍です。
上記のとおりレバレッジで大きな差があり、必要証拠金はFXの方が圧倒的に少額となります。
株式とFX 取引時間帯で比較
株式は証券取引所が営業している時間帯(平日9:00~15:00)でしかトレードできませんが、FXの場合は平日24時間必ず世界のどこかの為替市場がオープンしているのでいつでもトレードが行えます。
特にサラリーマンなどの勤め人であっても仕事が終わる夕方以降でもトレードできるメリットがあります。
株式とFX 売買差益以外の利益で比較
売買差益以外の利益としては、
- 株式:配当金、株主優待
- FX:スワップ金利(スワップポイント)
があります。
上場銘柄の平均配当利回りは5%前後なので1株500円といった安い株価の場合の配当金は25円であり、売買単位が100株なので年間配当金額は2,500円となります。
FXのスワップ金利は通貨を保有していれば毎日金利が付きますが、スワップ金利が高い豪ドルやNZドルの1万通貨当たりの金利は1日当たり約50円なので、上記の株式配当金相当額を得るには約50日かかります。
そして、例えば豪ドル円は約80円なので、売買金額約80万円(80円 × 1万通貨)に対し高いレバレッジを効かせて必要証拠金を少額にしてしまうと小さな為替変動でもロスカットしやすくなるため50日以上ポジションを維持し続けるのは簡単ではありません。
売買差益以外の利益の比較では株式の方がFXよりも有利となる可能性が高いと言えます。